「君子」の意味

「君子」(くんし)の意味・読み方を解説します。連想語もあわせて確認できます。
君子
くんし
| 言葉 | 君子 |
|---|---|
| 読み方 | くんし |
| 意味 | 高い徳のある人。人格者。 |
「君子」の関連語・連想語
「君子」で使われている漢字
「君子」を含む四字熟語
君子豹変(くんしひょうへん)
信念を持たずに考えや態度をあっさりと変えること。 元は「人格者は間違いをすぐに認めて改める」という良い意味で使われていたが、現在は悪い意味で使われることが多い言葉。 「君子」は徳のあるすばらしい人物のこと。 「豹変」は豹の毛が生え変わるときに模様が美しく変化することで、ここでは考えや態度を急に変えることのたとえ。
聖人君子(せいじんくんし)
人格、知識ともにすぐれている素晴らしい人物のこと。 「聖人」は最高の人格者のこと。 「君子」は学問や人格にすぐれている徳の高い人のこと。
君子九思(くんしのきゅうし)
人格者が常に心がけるべき九つのこと。 「君子」は人格者、「九思」はいつも忘れないように心にある九つのこと。 物はしっかりと見る、話は正確に聞く、表情はいつも穏やかに保つ、手厚く礼儀正しい姿勢、言葉は真心を持って偽らない、仕事は慎重にする、疑問には質問する、怒る時にはその後どうするか考えておく、道義を犯して利益を貪らないという九つのこと。 「君子は九思あり」とも訓読する。
君子三畏(くんしのさんい)
君子がおそれ敬うべき三つのこと。 天命、有徳の大人、聖人の言をいう。 「君子」は人格者、「畏」はおそれ敬うこと。
君子三戒(くんしのさんかい)
少年期の色欲、壮年期の闘争、老年期の物欲という人格者が自ら戒めておくべき三つのこと。 「君子」は人格者。
君子三楽(くんしのさんらく)
父母と兄弟が元気で健在なこと、正しい行動をして、正しい心を持って天に恥じない生活をすること、すぐれた才能を持つ人を見つけ出し教育するという人格者の三つの楽しみのこと。 「君子」は人格者。
君子万年(くんしばんねん)
高い徳を持っている高潔な人は長く生きるということ。または、長生きを祈願する言葉。 「君子」は学識が高く、徳の高い人物、人格者。 「万年」は一万年のことで、長い年月のたとえ。
君子不器(くんしふき)
優れた人物は、一つのことだけでなく、様々なことに通用する才能を持っているということ。 「君子」は学識が高く、徳の高い人物、人格者のことで、そのような人物は、一つの使い道しかない器物とは違っていて、様々な役割を果たすことが出来るということから。 「君子は器ならず」とも訓読する。
梁上君子(りょうじょうのくんし)
人の物を盗む、泥棒や盗賊のこと。 または、ねずみの異名。 「君子」は立派な人物のことで、ここでは下らない人をからかっていう言葉。 中国の後漢の陳寔は、とある夜に家の梁の上に泥棒が隠れているのに気づき、子どもを起こして、「人は努力し続けながら生きていかなければならない。悪人も生まれつき悪人ではなく、悪い習慣が身について悪事を働くようになった。梁の上にいる君子もそうだ。」と言い聞かせると、泥棒が梁の上から降りてきて謝罪し、改心したという故事から。
君子自重(くんしじちょう)
学識があり、徳の備わった人格者は、自身の行動を慎んで、軽率な行動をしないこと。 「君子」は教養があり、高い徳がある人格者。 「自重」は慎んで、軽はずみな行動をしないこと。
君子殉名(くんしじゅんめい)
人格者は、名誉のために自身を犠牲にするということ。 「君子」は教養があり、高い徳がある人格者。 「殉名」は名誉を得るために、自身を犠牲にすること。 「君子(くんし)名(な)に殉(じゅん)ず」とも読む。
君子固窮(くんしこきゅう)
君子といえども、困窮することはある。そのような時でも取り乱すことなく、理性的で冷静な態度を保つのが君子であるということ。
「君子」を含む故事・ことわざ・慣用句
君子、危うきに近寄らず(くんし、あやうきにちかよらず)
徳のある人は自分を大事にするので、危険なことには決して近づかないということ。
君子は独りを慎む(くんしはひとりをつつしむ)
誰にも見られていない時ほど、その人の地は出る。徳を積んだ者は、そこでの振る舞いこそを最も厳しく検める。
君子は豹変す(くんしはひょうへんす)
人の態度や意見ががらりと変わることのたとえ。 豹の毛が生え変わって斑紋が鮮やかになるように、君子は過ちに気付いたらすぐにそれを改めて新しくするということ。 本来は良い方向へ変わる意味で用いたが、現在では悪い方向へ変わる意味で用いることが多い。
君子は交わり絶ゆとも悪声を出さず(くんしはまじわりたゆともあくせいをださず)
徳のある人は人と絶交することがあっても相手の悪口は決して言わないということ。
梁上の君子(りょうじょうのくんし)
泥棒のこと。または鼠のこと。中国の後漢の陳寔が梁の上に潜む賊を指して、悪い習慣が身に付くと梁の上の君子のようになると子ども達を戒めたという故事による。
君子に三戒あり(くんしにさんかいあり)
人格者が自ら慎む三つのこと。青年期の色欲、壮年期の争い事、老年期の強欲をいう。
君子の三楽(くんしのさんらく)
徳のそなわった人が心から楽しむ三つのもの。父母と同胞がそろって息災であること、おのれの行いに一点の疚しさもないこと、すぐれた素質の若者を導き育てること。
君子の過ちは日月の食のごとし(くんしのあやまちはじつげつのしょくのごとし)
人の上に立つ者のしくじりは、覆い隠せない。ただ、欠けたものが元へ戻るところまで衆目にさらされるので、直した姿もまたそのまま仰がれる。
君子の交わりは淡きこと水のごとし(くんしのまじわりはあわきことみずのごとし)
行き来は薄くとも、切れずに続くのが人物のできた者どうしの付き合いである。濃く甘い結びつきは、うまみが尽きた途端にほどけてしまう。
君子は憂えず懼れず(くんしはうれえずおそれず)
徳の高い人物は、行いが正しく心にやましいところがないから、何も心配しないし恐れることもないということ。
君子は器ならず(くんしはきならず)
うつわは決まった使い道の外へは出られないが、人物のできた者はそうではない。一つの持ち場に収まらず、どこに置かれても働きを見せる者をいう。
君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず(くんしはわしてどうぜず、しょうじんはどうじてわせず)
すぐれた人物は、人と仲良くするが自主性を失わずむやみに同調しない。つまらぬ人間は、すぐに同調し自主性を欠いているということ。
君子は庖厨を遠ざく(くんしはほうちゅうをとおざく)
君子は憐れみ深いので、動物が捌かれる姿が見えたり動物の悲鳴が聞こえたりする厨房に近づくことは忍び難いということ。
君子は義に喩り小人は利に喩る(くんしはぎにさとりしょうじんはりにさとる)
人物の練れた者はまず筋道に適うかを考え、小人物はまず自分の得を数える。
君子は三端を避く(くんしはさんたんをさく)
見識のある人は、書きもの・刃物・弁舌の三つの先で人と渡り合うことをしないという教え。三端は、筆の穂先と刀の切っ先と舌の先端をいう。
君子の三畏(くんしのさんい)
修養を積んだ人が、おそれつつしんで向き合う三つのもの。天の下した定めと、徳望ある人物と、聖人が遺した言葉である。
