「穿つ」の意味

「穿つ」(うがつ)の意味・読み方を解説します。
穿つ
うがつ
| 言葉 | 穿つ |
|---|---|
| 読み方 | うがつ |
| 意味・例文 |
|
「穿つ」で使われている漢字
「穿つ」を含む故事・ことわざ・慣用句
雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
小さな努力も根気強く続けていけば、いつかは成功することのたとえ。 わずかな雨垂れでも長い年月、同じ所に落ち続ければ、石に穴をあけることができるとの意から。 「点滴石を穿つ」ともいう。
微に入り細を穿つ(びにいりさいをうがつ)
ごく小さな点までおろそかにせず、ていねいに調べ上げたり、くわしく述べたりするようす。 「微」も「細」も、きわめて小さいこと。「穿つ」は、穴をあけて奥まで入りこむ意。 同じ「穿つ」を使い、隠れた欠点や物事の本当の姿を裏側からとらえて示すことは「[[穴を穿つ*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/8727.php]]」という。
渇に臨みて井を穿つ(かつにのぞみていをうがつ)
必要に迫られてから慌てて対処しても間に合わないことのたとえ。事前に適切な対策や準備をしておかなければならないということ。 のどが渇いてから、ようやく井戸を掘るとの意から。
穴を穿つ(あなをうがつ)
多くの人が見落としている物事の本当の姿や欠点を、正面からではなく裏側や横の方からとらえ、明るみに引き出したり、はっきり指さして示したりする意。 ここでの「穿つ」は、もとは穴をあけて向こうまで突き通すこと。同じ「穿つ」を使う「[[微に入り細を穿つ*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/4221.php]]」は、ごく小さな事柄まで念入りに調べ、説明もくわしいさまを表す。
壁を穿つ(かべをうがつ)
暮らしが苦しく不便ばかりの中で、それでも学問に打ちこむさまをいう。いわゆる苦学のこと。「穿つ」は穴をあける意。 前漢の時代、のちに大学者となる匡衡(きょうこう)は、勉強に熱心だったが、夜にともす明かりを用意するお金がなかった。隣の家には明かりがともっていても、その光は自分の家までは届かない。そこで隣家との境の壁に穴をあけ、そこから差しこむ光に書物をかざして読んだという、『西京雑記』巻二に見える話から。 苦労して学ぶ姿を表すものとしては、晋の車胤(しゃいん)と孫康(そんこう)の話による[[蛍雪の功*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2345.php]]もよく知られる。また、匡衡のこの話は[[匡衡鑿壁*https://yoji.jitenon.jp/yojik/5207]]などの四字熟語でも伝わる。
機微を穿つ(きびをうがつ)
表に出ないためにふつうは気づかれにくい、人の気持ちのかすかな動きや、人と人とのあいだの込み入った事情を見のがさずにとらえ、それをぴたりと言葉や作品で示してみせること。 「機微」は、外から見ただけではつかめない、細かくてとらえにくい心の揺れや物事のなりゆき。「うがつ」は漢字で「穿つ」と書き、もとは穴を掘りぬくことで、そこから、隠れたところまで入りこんで本当の姿をとらえる意に使う。「人情の機微をうがつ」と、何の機微なのかを言い添えた言い方もする。 心の微妙な動きを感じ取ることは「[[機微に触れる*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/5922.php]]」といい、「機微をうがつ」は、さらにそれを見抜いて言い当てるところまでをいう。
強弩の末、魯縞を穿つ能わず(きょうどのすえ、ろこうをうがつあたわず)
強い力を持つ者も、勢いがすっかり衰えたあとでは、何に取りかかっても無力だ、というたとえ。 「強弩(きょうど)」は、引き金を引いて矢を放つ強力な弓(石弓)のこと。「魯縞(ろこう)」は、魯という昔の中国の国で織られた、ごく薄い絹のこと。 強弩で放った矢も、遠く飛んで力を使い果たせば、そんな薄い絹一枚すら突き通せないところから来た言葉。 前漢の時代、北方の遊牧民族を攻めるかどうかで意見が分かれたとき、臣下の韓安国(かんあんこく)が、遠くまで兵を進めても力は途中で尽きると説いて、出兵に反対したときの言葉による。『史記』の韓長孺列伝にも、ほぼ同じ言葉がある。 「強弩の末」と縮めて言うこともあり、かつて勢いのあった人や国が落ち目になったさまを評する際にも使う。意味の重なる言葉に[[昔は肩で風を切り、今は歩くに息を切る*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2273.php]]がある。
