心とは
心
こころ
言葉 | 心 |
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読み方 | こころ |
意味 | 知識や感情、意志などの人の精神的な働きの元になるとされているもの。または、その働き。 物事に触れて生まれるその時の心の状態。気持ち。思い。考え。 偽りや飾りのない、純粋な気持ち。真心。 相手に同情したり、気を使ったりする気持ち。思いやる気持ち。 本当の意味や趣。 |
対義語 | |
使用漢字 | 心 |
心を含む四字熟語
機械之心(きかいのこころ)
「機械」は巧妙な仕組みの器具のことから、たくらみや偽り、たくらみ偽る心のこと。 または、策略をめぐらす考え。
区区之心(くくのこころ)
「区」は小さな区画という意味で、「区区」は小さくて取るにたらないということから、取るにたらない小さな心のこと。 自分の考えや心のことを謙遜していう言葉。
狗馬之心(くばのこころ)
地位が上の者への忠誠心、誠意のこと。 「狗馬」は犬と馬のことで、犬や馬のように恩を忘れず主人に仕えて、少しずつでも恩返しをするという意味。 君主に対する自分の忠誠を自らを卑下していう言葉。
匪石之心(ひせきのこころ)
自分の信念を堅く守り、決して揺らぐことのない心のこと。 石のように転がることがない心という意味から。
惻隠之心(そくいんのこころ)
他人を思いやったり、同情する心のこと。 「惻隠」は人をいたわったり、思いやること。 孟子の性善説の四端説の一つで、「惻隠の心は仁の端なり」を略した言葉。
是非之心(ぜひのこころ)
物事の善と悪をしっかりと判別できる能力のこと。 「是非」は正しいことと、間違っていること。
犬馬之心(けんばのこころ)
主君への忠誠心のこと。 犬や馬が飼い主に示す忠誠心ということから。 自身の忠誠心を謙遜していう言葉。
忿忿之心(ふんぷんのこころ)
激しく怒っているときの心。 「忿忿」は怒ったり、恨んだりしている時の様子。
辞譲之心(じじょうのこころ)
自分の立場や境遇から退いて、それを他者に譲ろうとする心。 儒教の「礼」の糸口とされる言葉。
心を含む故事・ことわざ・慣用句
搗いた餅より心持ち(ついたもちよりこころもち)
品物をもらったことより、その心づかいがなおうれしいということ。
顔で笑って心で泣く(かおでわらってこころでなく)
泣きたいほどつらくても顔では笑ってみせるということ。
諦めは心の養生(あきらめはこころのようじょう)
失敗や不運をくよくよ考えるより、きっぱり諦めたほうが精神的に良いということ。
四月の中の十日に心なしに雇われるな(しがつのなかのとおかにこころなしにやとわれるな)
四月の中旬頃は日が長いので、思いやりのない人に雇われるといつまでも働かされるので気をつけよということ。また、その頃の日中の時間が長いことをいう。
親思う心にまさる親心(おやおもうこころにまさるおやごころ)
子どもが親を思う気持ちよりも、親の子どもに対する愛情のほうがより深いというたとえ。「親思う心にまさる親心けふの音づれ何ときくらん」という吉田松陰の辞世の歌から。
親の心、子知らず(おやのこころ、こしらず)
子どもを思う親の深い愛情を知らず、子どもは勝手気ままなことをするということ。
口は口、心は心(くちはくち、こころはこころ)
言うことと、心の中で思っていることとが一致しないこと。
我が心石に非ず、転ずべからず(わがこころいしにあらず、てんずべからず)
心が確固として不動であることのたとえ。 自分の心は石ではないから、転がして動かすことはできないということ。
頭剃るより心を剃れ(あたまそるよりこころをそれ)
外見より精神が大事だということ。 頭を剃って姿だけ僧になるより、まず心を清浄せよということ。
恋は心の外(こいはこころのほか)
恋愛は理性を失わせため、常識や理屈で理解できるものではないということ。 「恋」は「色」、「思案」は「心」ともいう。
明日ありと思う心の仇桜(あすありとおもうこころのあだざくら)
いつ何が起こるかわからない、人生や世の中の無常をいった言葉。 桜の花が、明日も咲いているだろうと安心していると、夜中の嵐で散ってしまうかもしれないとの意から。 「夜半に嵐の吹かぬものかは」という句がこれに続く。
猫は虎の心を知らず(ねこはとらのこころをしらず)
つまらない人間には、大人物の心の中はわからないということのたとえ。
奢る者は心常に貧し(おごるものはこころつねにまずし)
贅沢な生活を好む者は、満足することを知らず、満たされずに常に不平不満の気持ちを持ち続け、その心は貧しいということ。
人の心は面の如し(ひとのこころはおもてのごとし)
人の顔がひとりひとり違うように、人の心もそれぞれ異なるということ。 「人心の同じからざるは其の面の如し」ともいう。
人の心は九分十分(ひとのこころはくぶじゅうぶ)
人間の考えることはどれも似たようなもので、大きな差はないということ。 「人の心は九合十合」「世の中の人の心は九合十合」ともいう。
見ぬが心憎し(みぬがこころにくし)
物事は実際に見るまでの間に心の中であれこれと想像しているときが楽しいということ。 「見ぬが心憎し」ともいう。
人は見目よりただ心(ひとはみめよりただこころ)
人は外見の美しさよりも、心の美しいことのほうが大切だということ。 「見目」は見た様子、顔立ちのこと。 単に「見目より心」ともいう。
過つは人の性、許すは神の心(あやまつはひとのさが、ゆるすはかみのこころ)
人は誰でも過ちを犯すものなので、むやみに人を責めてはいけないということ。 「過ちは人の常、許すは神の業」ともいう。
地獄極楽は心にあり(じごくごくらくはこころにあり)
地獄や極楽は、人の心の中に存在する。つまり、心の持ちようで、地獄にも極楽にもなるということ。
女の心は猫の目(おんなのこころはねこのめ)
女の心は気まぐれで変わりやすいことのたとえ。 女心は、猫の目が光によって形が変化するように変わりやすいとの意から。
気は心(きはこころ)
少ない量でも真心をこめているということ。贈り物をする時に使う言葉。
目は心の鏡(めはこころのかがみ)
目を見れば、その人の心の正邪がわかるということ。 目はその人の心を映し出す鏡との意から。
心ここに在らざれば視れども見えず(こころここにあらざればみれどもみえず)
心が他のことにとらわれて集中できなければ、視線を向けていても、何も見えないのと同じことであるということ。
心につるる姿(こころにつるるすがた)
心のありさまは外見に現れるということ。 「つるる」は「連れる」、伴うという意味。 心が美しいと姿も美しくなり、心が醜いと姿も醜くなるとの意から。
心の鬼が身を責める(こころのおにがみをせめる)
良心に責められることのたとえ。「心の鬼」は、良心の呵責の意。
心の駒に手綱許すな(こころのこまにたづなゆるすな)
過ちを犯さないように、常に心を引き締めよということ。 「駒」は馬のこと。心を馬にたとえて、放っておくと悪い方へ走りがちなので、手綱を引き締めて制御せよとの意から。
心の師とはなれ心を師とせざれ(こころのしとはなれこころをしとせざれ)
自分の心は自ら律するべきであり、心のままに感情に流されてはいけないということ。
心の欲する所に従えども矩を踰えず(こころのほっするところにしたがえどものりをこえず)
自分の心の思うままに行動しても、決して道徳から外れないということ。
心は二つ身は一つ(こころはふたつみはひとつ)
あれもこれもと心は二つのことを望むが、自分のからだは一つしかなく、思い通りにならないということ。
心ほどの世を経る(こころほどのよをへる)
人はその人の心がけ次第で、それにふさわしい人生を送るようになるということ。
心を鬼にする(こころをおににする)
相手のためにわざと厳しい態度をとること。
言葉は心の使い(ことばはこころのつかい)
心に思っていることは、自然に言葉に表れるということ。
子の心、親知らず(このこころ、おやしらず)
親はとかく、子どもの本当の心や考えを察知することは出来ないということ。
子は産むも心は生まぬ(こはうむもこころはうまぬ)
親は子どもは生んでも、その子の心まで産むわけではないから、心が親に似ていなくても当然だということ。
財布の底と心の底は人に見せるな(さいふのそことこころのそこはひとにみせるな)
うまく世間を渡るためには、自分の財産や心のうちを他人に知られてはいけないということ。
財布の紐は首に掛けるより心に掛けよ(さいふのひもはくびにかけるよりこころにかけよ)
財布の紐を首に掛けて金を盗まれないようにするより無駄遣いしないように心がけるほうが大事だということ。、
竹と人の心の直ぐなのは少ない(たけとひとのこころのすぐなのはすくない)
竹は意外に真っ直ぐなものは少なく、人も心が曲がらず正直な者は少ないということ。
胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す(たんはだいならんことをほっし、こころはしょうならんことをほっす)
度胸は大きく持ちたいし、注意は細やかでありたいということ。 「胆大心小」ともいう。
年は寄れども心は寄らぬ(としはよれどもこころはよらぬ)
年はとっても、気力はまだ衰えていないということ。
襤褸を着ても心は錦(ぼろをきてもこころはにしき)
たとえぼろぼろの衣服を着ていても心の中は錦を着ているように美しい。外見よりも内面が大事だということ。
犬馬の心(けんばのこころ)
臣下が主君のために尽くし、恩に報いようとする忠誠心のこと。
心が洗われる(こころがあらわれる)
心の中の穢(けが)れがなくなり、爽やかで清々しい気分になること。
心が動く(こころがうごく)
考え方や気持ちなどが揺さぶられること。 「心が動かされる」ともいう。
心が重い(こころがおもい)
心に負担を感じて気持ちが沈むさま。
心が通う(こころがかよう)
お互いに気持ちを理解しあって、通じあうこと。 「心が通ずる」ともいう。
心がこもる(こころがこもる)
その人の誠意が十分に満ちていること。
心が騒ぐ(こころがさわぐ)
よくないことが起こりそうな予感がして、気持ちが落ち着かず不安になること。
心が弾む(こころがはずむ)
楽しいことや嬉しいことがあって、気持ちがうきうきすること。 「気が弾む」ともいう。
心が乱れる(こころがみだれる)
あれこれと思い悩み、心の平静が失われること。
心に浮かぶ(こころにうかぶ)
ふと思いだしたり、思いついたりすること。
心に刻む(こころにきざむ)
忘れないように心の中に深く留めておくこと。
心に留める(こころにとめる)
忘れないように、心にしっかりと覚えておくこと。
心に残る(こころにのこる)
強い感動や印象を受け、そのことをいつまでも忘れることができない。
心を合わせる(こころをあわせる)
こころを一つにすること。
心を致す(こころをいたす)
心を込めて、物事にあたること。
心を痛める(こころをいためる)
あれこれ思い悩んだり、心配したりすること。
心を入れ替える(こころをいれかえる)
今までの悪い態度や考えを改めること。
心を動かす(こころをうごかす)
興味関心を誘われて、その気になること。 または、感動して心を打たれること。 また、動揺して心が乱れること。
心を打つ(こころをうつ)
見聞きした人に強い影響や感銘をあたえること。
心を移す(こころをうつす)
これまでとは別の対象に気持ちや愛情、関心などを向けること。
心を躍らせる(こころをおどらせる)
期待や喜び、楽しさなどで胸がわくわくすること。
心を傾ける(こころをかたむける)
一つのことに集中すること。
心を砕く(こころをくだく)
あれこれと考えたり気を遣ったりして、非常に苦心することのたとえ。
心を配る(こころをくばる)
細かいところまで配慮したり、注意を払ったりすること。
心を汲む(こころをくむ)
相手の思っていることを推察すること。
心を引かれる(こころをひかれる)
あることに関心をもち、思いを寄せること。
心を乱す(こころをみだす)
あれこれと思い悩み、心の平静が失われること。
心を許す(こころをゆるす)
相手を信頼して、警戒心や緊張をなくすこと。
心を寄せる(こころをよせる)
ある人に好意をよせること。慕わしく思うこと。
吾が心秤の如し(わがこころはかりのごとし)
私の心は、秤(はかり)のように公平であるということ。 どちらか一方に偏ったり、私情を交えたりしないという意味。
我が心を獲たり(わがこころをえたり)
他人の言葉や行いが、自分の心にぴったり適っていること。